ヘレン・イリングワースの報告

(銀行員)

一生一度のチャンスに応募

日本への研究旅行ですって?

1030地区から大阪の2660地区へGSEで派遣されるチームに加わりたい、と答えるのに1秒しかかかりませんでした。

それから万事が始まりました。

私のスポンサークラブ、ロングベントン・ウイズ・キリングワースは、ロータリーについて、またGSEの目的、機会、旅行の要件について大変協力的に説明してくれました。気のくじけるようなパネル面 接の体験にも十分準備ができた気がしました。ここで得られた洞察は、この旅行が、あとどんな尾を引くか、どんなにチャレンジするプログラムか、以前のGSE団員に会って話をきくことがどんなに大切かの知識を与え、価値がありました。

チームに会う

チームに入ることができた興奮は、残りのチームメンバーに会う期待感に取って代わりました。地区大会が、ヘレン・ブラウン、エマ・ダフに会い、またハワードともビクビクせずに話するベースを作ってくれました。ヘレンBと私は、ハロゲートまで一緒にドライブし、途中、休みなく話し続けました。ヘレン、エマ、そして私は嬉しいことにハワードの妻のジャンに会って、大切なインサイダー情報を得ました。大変なジョーク好き、カメラをすぐ無くすことなどです。

大阪の2660地区から来たチームに会えたのも嬉しく思いました。彼らは地区大会でのプレゼンテーションという、ちっとも羨ましくない仕事をしていました。彼らからGSEの体験とそれに大阪について学ぶことを楽しみました。

旅行の準備は、出発前にチームとして一緒に多くの時間を共にすることを意味します。これは、お互いに知り合い、仲間として慣れるのに役立ちました。日本語を一緒に学びましたし、プレゼンテーションの準備、コスチュームの絵描き、スピーチのリハーサルをしました。

大阪への到着

長旅で疲れ切りましたが、興奮状態で初めてホストに会い、大阪を見ました。ホストは大変親切に歓迎してくれました。ハロゲイトで会った2660地区大阪のGSEチームの懐かしい顔を見て嬉しくなりました。

私は、大阪の大きさに驚きました。こんなに大きなエリアだとは思っていませんでした。ホテルまで高速道路を走っている途中、この都市の素晴らしい眺めを見ました。工業地帯、港湾、高層ビルと狭い道路の商業地区を通 り過ぎました。

訪問中、週末は大阪中央部のホテル・ニューオータニという素晴らしいホテルに泊まるよう、ホストが親切なアレンジをしてくれました。チームとして一緒になれる時間が週末に持てて、体験を分かち合う貴重な時間が得られました。

職業研修

私は4つの金融機関を訪問しました。東京三菱銀行、大和証券、エンジェル証券、池田銀行です。

これらの機関の業務規模はミックスがよく、バランスがとれていて、日本の金融セクターについての興味津々な洞察が得られました。世界でも最大級の金融機関である東京三菱銀行と、より小さい地方銀行の池田銀行を比較する機会を得られたことは大変価値がありました。業務規模の差に興味があったばかりでなく、それぞれが自分の専門分野で業務に励んでいるさまが印象的でした。

日本と英国の業務の違いと類似性に気が付いて面白く感じました。両国の金融機関は共に携帯電話やインターネットによる金融サービスへのアクセスを開発しています。地方銀行は業務を自分たちのエリアに集中し、ローカルな顧客に高品質のサービスを提供しています。池田銀行の顧客業務センターでは地域社会との関わりが顕著でした。このセンターには、特別 にデザインされた室内庭園があり、地域のコミュニティが展示やプレゼンテーション、小コンサートや演劇に使えるようになっていました。

英国と日本の著しい差は、日本では現金と電子決済が用いられ、個人の取引に小切手が事実上用いられていないことです。英国では、日常の購買に小切手の使用が減っているとはいえ、まだ請求書の支払いや、貯蓄預金への基本的な支払い手段です。

日本での証券売買のポピュラーな方法を学んで面白く思いました。大和証券の大阪市の本部で施設へのアクセスの容易さデモを見ました。昼食時の慣例として、顧客は証券会社の支店を訪れ、最新の情報やゴシップを仕入れて、おそらくはキャッシャーのサービスを使って取引します。

大阪城

旅行中、多くの歴史的、文化的に重要な場所を訪れました。その訪問の一つが、日本で一番有名な城の一つ、大阪城でした。

この城は、元々1500年代に建てられたのですが、何回か再建されています。主な修復のうち最も最近は1930年代に完了しました。城内の展示は歴史的に重要な事件のビデオによる再現でした。これは非常に効率的なコミュニケーション方法です。これは、英国では広く教えられていない歴史上の人物や場所について学ぶ魅惑的な機会です。

大阪城は、大きな公園の中にあり、美しい庭と泉があります。週末の自由な時間に公園の探索を楽しみました。日曜の朝市、弓道場、野球場、街の音楽家とコンサートがありました。

公園のグラウンドで、伝統的な日本舞踊を見て楽しみました。踊り手の優雅な動きが物語りを展開し、銀色の扇が人物を象徴し、物語の中の事件を表しました。踊り手の優雅さと技術は明かで、そのような域に達するには何年もの訓練が必要なことを学びました。

経済困難の衝撃

ホテルに着く時に城のグラウンドを通り過ぎると、日本の最近の経済的困難の証拠に初めてお目にかかりました。ホームレスの人たちの集まる青いテントです。そのコミュニティの規律正しさに驚かされました。点とや持ち物がキチンと並び置かれていました。

大阪市役所を訪問し、大阪市長にお会いできて幸運でした。市長にはホームレスの問題についてどのようなアクションを取り、どのように解決する積もりか、そして2008年のオリンピック会場としての立候補にどんな影響があるか訊ねました。大阪でのホームレスには麻薬中毒や犯罪の問題のないことを聞きました。安全な環境なので他の府県から大阪のホームレスコミュニティに加わるためにやってくると市では言っています。私たちが見た防水シートのシェルターは市から支給されたものではなく、ただ単に、建設現場から「得てきた」ものでした。

阪神タイガース

日本の歴史的な文化のみならず、現代の文化を体験できたのは幸運でした。私は大阪の野球チーム、阪神タイガースのプレーを見る機会を楽しみました。タイガースのホームグラウンド、甲子園球場は5万6千人まで収容できます。私が球場に行った日はほぼ満員で、トランペット、クラクション、球場に反響する声が耳を聾するばかりでした。その雰囲気はまったく家族的で、良質のユーモアが至る所にありました。

カラオケ

第1週にチームはカラオケのデビューをし、ホストの代わりにユーモアを振りまきました。その経験は英国でのカラオケより当惑するものではありませんでした。というのは、日本ではグループ毎にカラオケの個室があり、パブの見知らぬ 聴衆の前で歌う必要はないからです。昨年の1030地区GSEチームは「ボヘミアン・ラプソディ」を歌うようセットしてくれました。特に調子が合ってたわけではありませんが、ドラマチックには歌えました。

エレクトロニクスから猿まで

大阪の有名なショッピングエリアを訪れる機会もありました。でんでんタウンはエレクトロニクス製品の店で有名です。心斎橋は広範囲な種類のマーケットやお店があり、猿からハイテク製品まで何でも売っています。地下街のショッピングモールも楽しみました。その一つでは壁に楽器のレリーフがあり、私たちはそこで実際の演奏を楽しみました。

地震

英国では地震は災害映画のテーマですが、日本では生活の欠くことのない一部です。

私は、ホスト家庭から、5年前に彼らが経験した激しい地震の破壊的な衝撃について聞きました。何千もの人が死に、特に神戸と西宮は再建が必要でした。

大阪の中央部を歩き回って、オフィス街の建築は地震の衝撃を吸収したり、耐えたりするように特別 に設計されていることに気づきました。職業研修の訪問で聞いたことですが、新しいビルディングは銀行の業務を守るために、地震のショックを極少にするよう設計されました。これは幸いにも私の勤務する会社が対策を講じなくてもよいことです。

ある朝早くに2回、小さな地震があり、私のホスト家庭は目覚めました。ホスト家庭は私が怯えていないか心配しましたが、不幸なことに私はぐっすり寝入っていました。

昔と今の文化が混在

日本は、昔と今の文化が日常的に面白く混在していると分かりました。

お茶席や日本舞踊のような伝統的な儀式が、単に観光客や休日のためにあるのではなく、日本の日常生活の重要な部分を占めています。若い人たちも、これらの芸術のスキルを習得することを選択できます。

私たちは、多くの有名なお寺や神社のある2つの美しい都市、奈良と京都を訪問しました。

奈良には東大寺があり、大仏(廬遮那仏)が祀られています。大仏は青銅製で国宝に指定され、高さは15メートル、重さは500トンです。

大仏を守護するために、南大門には鎌倉時代13世紀以来、2つの木製の金剛力士像が立っていて高さは、8.5メートルです。これらの像も国宝に指定されています。力士像は何でも知っていて、そのことは彼らの口がアルファベットのaとzの形をしていることで示されています。

東大寺は鹿の公園の中にあり、学校生徒や家族の好む訪問場所となっています。私たちはそこで売っていたクッキーを鹿にやって楽しみました。

これは、私たちが訪問を楽しみ、魅惑された多くの神社やお寺の一つのサンプルに過ぎません。歴史的、文化的に重要な場所であると同時に、人生のサイクルの中で特別 の場合のみならず、日常の信仰の場でもあります。

お別れ

滞在中にできた新しい友達のすべてとお別れするのは大変つらいことでした。私たちの旅行のこと、この旅行を成功させ、楽しいものにするために貢献してくださった人たちのことを、友人や家族に話すのは楽しいことでした。

ありがとう

あまりにも多くの方々が私たちのGSE旅行を成功させるのに関わって下さったので、全部の方の名をあげれば、このレポートより長くなるでしょう。しかし、以下に述べる方に特に感謝致します:

私のホスト家庭の家族すべてに、家と家族に迎え入れ、旅行をこんなにも楽しくしていただいたことに対して。私は、みなさんと共に過ごした時間を日本の家庭生活の中に入る貴重な機会として楽しみました。

2660地区大阪のホストのみなさんに、ハードワークと非常な寛大さであなたがたの都市について時間と知識を分け与えて頂いたことに対して。

東京三菱銀行、池田銀行、大和証券、エンジェル証券の代表の方々に、それぞれの業務についての貴重な洞察を私に与えるために時間と知識を費やして頂いたことに対して。

私のスポンサークラブ、ロングベントン・ウイズ・キリングワースに、GSEに応募する機会を与え、またサポートして下さったことに対して。

私の勤務先、ノーザンロック銀行に、この異例な機会を活かすことを許して下さったことに対して。

マリリン・ポッツとラルフ・トンプソンに、語学とオリエンテーションの授業に対して。

最後に、ハワード、ヘレン、エマそしてアンドルーに、「すごい」旅行に対して。これからも、きつい冗談を言い合うことを期待しています。

将来のGSEチームのための提案とお薦め事項

旅行に出発する前に、チームとして一緒に過ごす時間を持つことをお薦めします。私たちのチームは、かなりの時間を一緒に過ごし、プレゼンテーションの準備、語学の研修をしました。このことがお互いの関心事や生活を知る貴重な機会となり、旅行前にお互いに慣れることができました。

将来のGSEチームは目的地について、チームとしての組織的なやり方で学ぶことに時間を使うことをお薦めします。旅行の良い背景知識となるからです。

ホスト家庭のメンバーの趣味や関心事に関する可能な限りの情報が旅行前にGSEチームに与えられれば、と思います。GSEチームが携えて行く自国や町の情報をホスト家族に合わせて深くできるからです。