私のGSE体験(4)

河池 隆

(ハンナン株式会社勤務、大阪東南RC推薦)

 皆さん、こんばんは。

 本日は、このようなところにお招きいただき、ありがとうございます。

 牛肉をアメリカから輸入しておりますハンナン株式会社に勤務しております河池と申します。

 この私をスポンサーして下さいました松林会長をはじめ会員の皆様に、又派遣中の1カ月間大変お世話になり、この方でなければこのようなすばらしい経験を私達に与えてくれなかったであろう奥田団長に心から感謝致します。

 帰ってまいりましての報告ですが、昨年の2月の事なんですが私自身アメリカの担当のセクションに変わって間もなく、上司にこんな話があるが応募してみてはと言われたのが、GSE行きのはじまりでした。

 GSEて何だろうと思いながら、要項を読んでみますと93年には、ネブラスカ・アイオワとの交換となっていました。ネブラスカ・アイオワといいますと、私達会社にとりましても、又全米でも1、2を争うビーフの産業地です。

 出発まで、約1年間位あったわけですが、相手の文化、言葉、英語を勉強するのは当然のことですが、本当の大阪をどのように伝えれば良いのかと考えた結果、団長がスライドをやってみてはどうかという提案をいただき、出発までの一年間何度も集まり、又団長から助言をいただき完成することが出来ました。

 現地に行きまして、結果的にスライドが私達の貧しい英語を助けたのか、何処のクラブを訪問しても好評でした。

 ネブラスカ到着後約4週間のプログラムで、12軒のホームステイ、16のクラブ訪問、本当にハードスケジュールだったと思うのですが、いろいろな経験が出来ました。

 職業研修は、我が社の買い付け先である工場や、又我々が直接コンタクトのとれないような興味ある工場にロータリーのGSEと言うことで訪問することが出来ました。全米には4つの大きな畜産会社がありますが、その内の3つを訪問することが出来ました。

 今回のGSEをとおして、商売上で知り合えるだけ知り合っておこうと勇んで出発して参りました。知り合った人達のほとんどがロータリアンでした。

 それどころか、彼らが何を勘違いしたのか、第2660地区の代表どころか日本代表としてビッグな扱いをしてくれました。

 週末に、あるクラブの方が、たまには休んでみたらとゴルフを誘って下さり、楽しむ事が出来たのですが、皆ざん驚かれると思うのですが、ゴルフの会員権が日本では考えられない位安いのです。たったの5万円で手に入るのです。それも年会費みたいなもので、1年間幾日でも利用できます。私も10口程買って東南ロータリーの方に買って貰おうかと考えた位安いなあと思いました。

 ビーフ関係の話に戻りますが、本来なら工場内の撮影はおろか工場内の見学は、基本的には禁止されているのですが、今回ロータリーのGSEということで案内していただき、見学どころか写真撮影まで許して下さいました。

 12箇所のホームステイを回っている中で、ロータリアンの多彩な人材に驚きました。シュナンドに泊まったときの事ですが、たまたま団長と同じホストファミリーで、ジョージ・ペリーさんのお宅にお世話になり、夜遅くまで話をし、日本の歴史の話になり、彼が冗談でいったのかと思ったのですが、何と日本開港を迫ったペリーの子孫でした。

 オマハ市はじめ沢山の市庁舎を訪問することが出来ました。どこへいってもロータリーと言うことでオナー・シチズン(名誉市民)の紙切れをいただきまして、そこで団長は「これ以上の税金はかんべんしてくれ」とジョークを飛ばしておられました。

 スカエラの町で一泊したのですが、ロータリアンの方々がパーティを開いて下さり、その帰りの車の中で団長と同業のホストファミリーが、彼は、本当に会計士なのか、一年で一番忙しい時期に良く一カ月も休みがとれたね。又日本の会計士って儲かるのか、エネルギッシュなロータリアンですね、と付け加えられました。私はバイヤーとして、4週間いろいろな所をまわらせていただきまして、結果、二つの新しいビジネスがはじまっております。これもロータリーということでスムーズに事が運びました。4週間は短い研修ではありましたが、GSEでの訪問であったればこそ、これほどの事を学べたのではないかと思います。

 最後に、この一カ月の滞在をとおして皆さんにお伝えしたい事は、ロータリーの偉大さではないでしょうか。若者には、夢のようなチャンスを与えて下さって、一生で一度の経験できるかどうかの機会をもたせてくださった事、感謝しております。

 今後も一人でも多くの若者が、GSEという海外での研修の場を受けられる機会を持ち続けられるよう希望します。

 今回スポンサーをしていただきました東南ロータリーの皆様、又GSEプログラムを持っておられるロータリー財団に心から感謝する気持ちでこの報告を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。