ロータリー・クラブ会員御家族の皆様ヘ
ホスト・ファミリーのお勧め

'91年度ノースカロライナ派遣GSEチーム 杉野美礼

 

ありのままが一番あたたかい

 私たちGSEグループは、今年(注・1991年)の2月下旬から3月一杯、アメリカの南部、ノースカロライナを訪問いたしました。5週間のGSE研修旅行で、産業や教育、福祉など、様々な分野の視察研修を行ない、多くのことを学ぴましたが、何より印象に残ったのは、迎えて下さったホスト・ファミリーのあたたかさでした。もちろん言葉のギャップはありますが、1週間も同じ家にいますと、だんだんその家になじんでくる感じがします。ホスト・ファミリーも私たちを特別 扱いにせずに、家族と同じように接して下さいました.アメリカ人は皆、友好的で開放的だからと思うかもしれませんが、違う国の人を迎えることは、だれでも緊張するものです。特に、中心になってお世話して下さる夫人方は心配でしょう。私たちのホスト・ファミリーの奥様も日本から来る私たちをどのように受け入れたらいいのかと心配していました。日本製品があふれ、日本車が行き交うアメリカでも、日本人と家庭で一緒に過ごすことはそう減多にあることではありません。でも2、3日一緒に過ごすうちに、こういってくれました。「なんだ、私の家族と同じようにすればいいんだわ。」

 企業研修や、学校での勉強は、会社や、教育機関を利用すれぱ出来ますが、GSEのプログラムでは、地域の家庭に滞在し家族とともに過ごすことで、もっと深い社会との関わりあいを学び、体験することができました。人と人との結び付きは、豪華な贈り物を送ったり、盛大な接待をすることでは深まりません。一緒に食事を作ったり、居問でテレビを見たりするうちに、少しずつ絆が生れてきました。そして基本的な結び付きを持つことが、その家族の住む、地域や、国、文化に対する理解をより深いものにしていくことを学びました。これはほかのプログラムでは、なかなか味わえないことです。

 来年日本に来られるアメリカの人達も、私たちと同じように期待してこられると思います。お客様としてたてまつられるよりも、お味噌汁を飲んで、順番を待ってお風呂に人って、タタミの上で和式のお布囲で寝ることを楽しみにしておられることと思います。

 一週間といっても、日中はほとんど研修に出てますので、家族とゆっくり顔を合わせるのは夜だけです。家族が忙しければ、ほかのホスト・ファミリーの家に遊びに行ったり、映画を見たりして、楽しい時を過ごしました。別 の家に泊まったりすることもありました。週末も、いくつかの家族と一緒にホーム・パーティをしたり、小旅行に出掛けたりする人もいれば、家でのんびりテレビを見てた人もいます。気負わずに、また、いろんな人達が助けながら、私たちの滞在を楽しいものにして下さいました。

 こんなことが嬉しいのかと不思議に思われるかもしれませんが、普段の生活を経験できることが一番楽しいのです。ありのままの気持ちが一番、相手に対する誠実さを伝えてくれます。ええ格好しいがキライなのは関西の良いお国がら。気さくな関西風のおもてなしでお迎えしましょう。

ホスト・ファミリー 5つのポイント

ポイント1.自分の家の生活スタイルを崩さない

 アメリカ風に自分の生活を合わせる必要はありません。和式のトイレもOKです。意外と人気があるのがタタミとお布団。お布団の敷き方や、上げ方も教えてあげると、なおいいです。日本の生活の知恵が生かされていると好評です。

ポイント2.いつもの食事を食べさせる

 スキヤキ、スシ、天ぷらは、アメリカでも人気がありますが、和食はヘルシーで低カロリーなので、たいていのものは食べてくれます。よっぽどいやなら食べませんし、食べないからといって、ステーキやフライドチキンばかりにする必要はありません。ちなみに、焼きそば、お好み焼き、焼き鳥なども、けっこう人気のあるメニューです。食事を作るのが面 倒なら、お好み焼屋さんにいくのも手です。私たちも、ピザを食べたり、タコスを食べに行きました。関西は日本でも、食べ物のおいしいところ。何を出しても、大丈夫です。

ポイント3.日本語でどんどん話す

 英語を話せないといって、おくする必要はありません。どんどん日本語で話しましょう。相手が分からなくても気にぜずに。分からないだろうといって、黙ってしまうと雰囲気が暗くなってしまいます。普段無口な方はともかくとして、日本語で普通 通りに話せばそれが一番いいのです。日本語の勉強にもなります。繰り返して、ゆっくり話してあげて下さい。

ポイント4.家のルールはきちんと教える

 門限、お風呂の順番、居間の使い方等、細かいことをきちんと教えてあげるのが快適なホームステイをする第一条件てす。アメリカの人達はそれぞれの家風を大事にしますから、最初に教えてあげればきちんとしてくれます。ヘんに我慢をしたりすると後でお互い気まずい思いをします。たとえば、土足で家に上がりかけたら、あかん、あかん、と言ってあげて下さい。

ポイント5.家族、友人を紹介する

 アメリカの人達は家族の写真を持ち歩いている人が多いです.夕食後の団欒の一時、家族の写 真を見せて、紹介してあげると話題が盛り上がります。アルバムや、写真集を活用しましょう。お友達をお招きして一緒に食事するのもいいと思います。