ネブラスカ・アイオワ州より帰国して

(1994年4月19日、大阪東南RC例会卓話より)

奥田 実

(チームリーダー、奥田公認会計士事務所所長、大阪東南RC会員)

 4週間ぶりに帰ってまいりました奥田でございます。

 只今、会長より過分のお言葉をいただきましてありがとうございます。

 1カ月ぶりに皆様のお顔を拝見して、やはり東南ロータリークラブはすばらしいクラブだと思います。

 率直に申しまして、4週間は長くて、しんどかったです。

 GSEがよくわからないまま団長をお引き受けいたす事になりましたいきさつを申し上げますと、昨年ノースカロライナからきまして竹渕さんがホストファミリーとなりました、シャノン・ニール君のめんどうを二晩見ることになったのですが、彼は商務省の役人で他のメンバーと少し異なっていたのですが、彼を日本の国家公務員のようにお世話致したのですが、何がきにいったのか大変感激して帰国しました。先日ワシントンDCで再会し日本での楽しかった話しをしておりました。

 彼らが当クラブの例会に出席し交歓会をいたしましたが、その時メンバーは若い人だし団長も気楽そうだとチラリと言った事が、どう伝わったのか、すでにネブラスカ・アイオワ州へのチームリーダーがきまっていたのですが、その方が仕事の間係ででられないと言う事になりまして、地区パストガバナー古田財団委員長より指名を受け、引き受けてくれないかとの話しがあり、前年度野崎会長に依頼がございまして、「奥田さん引き受けては」との会長のお勧めでお引き受けする事になりましたしだいです。

 GSEにつきましては、当クラブには、過去、デンマーク、ドイツから来られたと思いますが、その時どきにお世話をなさった事と思います。

 GSEとは、若い専門家の方が自分の職業が相手国の異文化の中でどのようにおこなわれているかという事を観点にして、交遊、親善を通じて、自国で自分の職業について、振り返える機会を得て、帰国をしてから自分の職場に役立てるというプログラムを、ロータリー財団がスポンサーをするというのが目的です。

 昨年まで団長を入れ6名が、ロータリー財団の予算削減の為、本年度から団長を含めて5名となり、年令が25才〜35才が25才〜と変りました。

 このたびまいりました5650地区との交換につきましては、3年前広瀬ガバナーがアナハイムで、インターナショナルアセンブリーに出席されて決まりました。

 当地区では来年度スウェーデンとやる予定です。GSEの原則は、1ロータリー年度に交換をおこなうということで、いままで当地区は2年に渡り派遣、受入と分かれていたようですが、来年度はスウェーデンに派遣、受入が、それぞれの地区大会に出席するという原則で同時になるようです。

 GSEのプログラムについてお話し致しましたが、本命の話にもどりまして、ネブラスカ・アイオワ州の話をしたいと思います。こちらは内陸特有の昼夜の温度差のはげしい所です。私も一度いって見たい所でして、クリントン大統領は人口200万人のアーカンソー州の知事から大統領になり、それがアメリカの政治のシステムになっており、その常識がアメリカの常識になって世界の常識になっている。毎日世界の経済を見ていますと、アメリカは自分の国を基準に身勝手にきめますけれど、それは日本にはビリビリと影響があります。そういうミッドウエストに住んでいる方は、どんな人かと興味がありました。

 知識では、オレゴントレイルは映画やテレビで幌馬草がシカゴを出発してミズリー川を渡るのに苦労し、半分の人々が死んでしまい、そして一番強く団結をくずさずオレゴントレイルに成功したのはモルモン教の人々であった。オレゴントレイルはアメリカ西部開拓史の出発点であった等でした。

 農業が中心で、コーン、大豆を作って、家畜の飼料としている。牛肉は世界中にアイオワコーンビーフ、ネブラスカコーンビーフとして売られています。テキサスなどの草を食べさせたビーフとちがい、どちらかと言えば日本人の嗜好にあった脂身が多く、たくさんは食べられないが舌ざわりが非常に良いビーフ作りをしています。

 農業の他に、医療が進んでいるところです。人間以外が医学の対象となるなど、日本医学会ではやれない事をどんどんおこなっています。

 派遣メンバーは、毎日それぞれの職業に関係する職場見学するスケジュールです。メンバーは例会に出席するか、夜ガバナーやプレジデント宅に80名近く集まり、その中でそれぞれ自分が持って来たスライドを写し、説明し、各クラブのメンバーが関係ある職場につれていってくれました。

 ホテルがありませんでしたので、長い所で3日、短い所で1日と12のホストファミリーにお世話になりました。3家族を過ぎる頃から裸でビールの生活にあこがれ、つかれました。ホストファミリーは、パストガバナーやプレジデントでした。どこのお宅も、家族の話、ロータリーの奉仕活動の話でした。

 新聞記者のインタビュー、地元の名士との会食、テレビ出演では、日本に対する誤解をとく努力をしてまいりました。

 いろいろ貴重な経験をさせて頂きました。12家族、16のクラブと交換し、東南ロータリーの名誉を固持する事が出来たと思っています。出発にさいして過分なお餞別を頂きましたが、それ以上のお返しが本日出来たのではないかと思っています。こうゆう言い方をするのがアメリカ流の言い方です。

 本日はありがとうございました。