この素晴らしきGSEプログラム
礼節と互敬の精神が支える若き移民国家
大陸的開放性を持ち、寛容精神に満ちた、心豊かな大国
カナダのオンタリオ州RI7080地区を訪ねて

加藤 隆

RI2660地区GSEチームリーダー(八尾RC)

はじめに

 私達2660地区のGSEの98-99年度交換先はカナダ・オンタリオ州の東部に位置するRI7080地区でした。五大湖の一つオンタリオ湖の東畔、カナダ最大の都市の一つトロント市に隣接するミシソーガ市から、二大製鉄所を擁するハミルトン市のベッドタウン・バーリントン市に続く細長い地域です。
 周知のごとく、トロント市はカナダ経済の中心として数多くの企業が集中してオフィスを持ち、オンタリオ州の推進力となっています。今回の7080地区はそのトロント市のベッドタウンとして、また、後述する情報通信産業の中心的存在Northern Telecom(Nortel)本社を擁するミシソーガ市をはじめ、北米地域の自動車生産州として米国デトロイトに次ぐ自動車工場(GMやトヨタ)を擁するケンブリッジ市等、カナダ経済の中心産業を持つ地域であります。反面、広大な丘陵地帯に農場や酪農場が見渡す限り広がる大変魅力あふれる景観を持つ地域でした。
 カナダは歴史的経緯より英語と仏語の両方を公用語としていますが、今回の訪問先は英語圏であったので、我々にとってコミュニケーションは容易でした。

礼節(Courtesy)と互敬(Respect)・互譲(Mutual concessions)の精神あふれる移民国家
―移民国家ゆえか、カジュアル・マインド―

 歴史的にケベック州を中心とする仏系に始まり、その後英国植民地として主に退役将校の新天地として、更に商人や弁護士等の移民に端を発し、その後欧州各国よりの移民者で国の歴史の基が築かれていきますが、広大な国土は更に新しい息吹を必要とし、遠くは東南アジアも含めて積極的移民受入れ政策を展開し、これらの多種多様な民族が融合して今日のカナダを築き上げました。
 長い英国統治下において、言葉をはじめ英国の生活様式・伝統が今なお根強く残っていますが、彼らの寛容の心はさまざまな国からの移民者を温かく迎え入れ、共に努力・協調・協力して国の経済を、今日のカナダの全てを、支えています。
ここに、さまざまな人種を抱えるカナダ国民の全てが、お互いに相手を尊敬し理解しようと努力する、互敬と互譲の精神が必然的に生まれ、その助け合いの生活の中に信頼が生まれ、移民者を含む全ての人に、カナダ国民としての誇りと、隣人を認めるという心の広さが定着していったものと、拝察しました。その過程では当然の事ながら様々な歴史・文化・生活を持つ多国籍民族の集団としては、所謂、かみしもを着て自分達のことばかりを言い合いしても何も前に進まないし、何も起きないのは自明の理、そこには肩の力を抜き、お互い人間としてそれぞれの人生・生活の中で得た最高のものをぶつけ合い、論議し合い譲歩し合いながら、それぞれの居住区での、国全体での民族の融合が実現していったのでしょう。この国籍を超えた是々非々の裸の付き合いが今日のカナダ国民としての一体化を実現し、全ての国民が胸を張り、顔を上げて前進し続けています。
 カナダでよく耳にした"カジュアル"(Casual,遊び心或いは遊び着の意としてよく使われる)の意味を自分流にアレンジし、カジュアル・マインドという表現で彼らのざっくばらんな付き合い方・物の考え方・多国籍民族の融和の原点にある彼らの思考構造を捉えました。
 彼らの結束の強さと肌の色・宗教・歴史を超越したカナダ国民としての誇りと自信、バイタリティー、大変あけっぴろげで寛容、互譲互敬の精神に富むカナダの人々の国民性に触れることが出来ました。

言葉に文化あり ―礼節に満ち溢れた言葉―

 もう一つの印象は、カナダの言語でした。基本的には一般に英語といわれる言語ですが、Britain English を語源としています。英語といっても米語にはじまり、豪州、ニュージーランド、香港などその歴史と気候風土・生活を具現する英語として、今日に至っています。カナダの場合、移民の歴史の中で教育レベルの非常に高い退役将校や弁護士、商人が国の基を築き立国していった中で、古き良き時代の英国の言葉がベースとなり、その後の歴史の中で、多国籍の移民者の共通語として聞き易さ・話し易さが加味され、現在のカナダの英語となっています。それは、相手に対する思いやり・尊敬・互譲の精神がミックスされた、素晴らしい言語であります。言葉の乱れが目立つ日本では考えられないことで、強く印象づけられました。例えば、親子の会話には常に「お父さん、お母さん」「私の大事な息子よ、娘よ」という言葉が飛び交い、また、何か言われて聞き取れなかった時、日本ならただ一言「なに?」が一般的でしょうが、カナダでは「ごめん、今聞き取れなかったので、もう一回言って欲しい」と言っていました。日本の言葉の乱れというよりカナダの言葉が如何に素晴らしいか・・・・・でしょう。
「言葉ってこんなに素晴らしいんだな」と本気で思いました。

リーダーとしての責務とチームの目的意識の確立

 チームリーダーをお受けするまでには多少の紆余曲折がありましたが、私のクラブの良き師、増田会員(地区財団情報委員長)の急死がきっかけで、お通夜の当日の朝、慌ただしく松岡委員長に電話で受諾をお伝えしました。正直、まだ任務の重さ、大変さ等は考えるゆとりもありませんでした。
 年末に団員を招集し、夕食と少しのビールでロータリーの一般情報を提供しました。年が明けて、更に一度、ロータリーの情報提供を重ねて行ったところ、団員もロータリーへの理解が進み、雰囲気も少しほぐれ、チームとしてのまとまりの兆しが見えました。その直後より、地区GSE委員としてカナダチーム受入れ準備がスタートし、多忙を極めました。他方、派遣チームの目的意識を徹底させることや諸準備の詳細決定について、日夜頭を痛め出した矢先にひらめきがあり、両チームの交流がそれぞれに最良の特効薬にならないかと考え、カナダチーム来日初日の時差解消日を派遣チームにまかせてほしいと松岡委員長に申し入れたところ、快諾されました。
 その間に財団本部よりチームリーダーおよび団員4名の認証状が届きました。わかっていたことですが、冒頭「吉川ガバナーの代理として・・・」の書き出しに責務の重さを痛感し、先頃より思案していたチームの目的意識の確立の急務をも痛感しました。
 まずはじめに、団員に最大目標の職業研修の準備を指示しました。また、親善大使として両地区の最善の交流を展開するための諸準備の一環として、7080地区でのスピーチ(プレゼンテーション)の準備を進めました。その過程でチームワークとお互いへの思いやり・理解を最大の目標としました。
この結果、チームメンバーがベスト・コンビネーションを保ちつつ、現地でそれぞれが互いに支え合うことができました。また、カナダチームとの交流は、両団員相互の心を開いた兄弟姉妹のような感情を持った付き合いに展開し、大変リラックスして相手の地域のロータリアン等との交流にスムーズに入り込めたことから考えて、大変効果的でした。訪問地でのそれぞれの評価は、大変素晴らしいものでありましたが、さらにその後の両チームの交流と彼ら自身のロータリー諸活動への理解・積極的な参加は我々ロータリーが描いていた青写真以上の展開であり、チームリーダーとしてこの素晴らしい両チームの団員に敬意と最大限の賛辞を贈りたいと思います。カナダチームのリーダー、キャシー・スミスも同意見と確信します。
 今後とも、この素晴らしいGSEプログラムが単にその年度だけの消化事業ではなくて、むしろそこがスタートの展開でロータリーへのよき理解者や新しい優秀な人材の巣立ちを強く期待し、また、確信するものです。

7080地区のGSEへの取組み姿勢
―私のロータリーライフにおける最大の財産―

 7080地区は、一年内に2地区とGSE交換するというGSE先進地区であります。ちなみに本年は、南アフリカと2660地区の二組でした。考えられないことですが、南アとの交流は7週間の超ハードスケジュールと聞きました。
 カナダでは毎回、団長候補者に何人もの申し込みがあるとのことです。 日本では言葉の壁が大きいため、チームリーダーの立候補者がなかなかありません。加えて、日本人の特性として、なかなか1ヶ月スケジュールを空けるのが上手ではないようです。カナダ側にすれば、母国語の英語は共通語として海外で通用するため、言葉の壁はなく、あとは仕事のスケジュール調整でありますが、彼らは、海外へ積極的に行き新しい文化生活歴史を積極的に学ぼうとする姿勢が強く、スケジュール調整に最大限の努力を惜しまないのでしょう。
 今回の4週間の滞在を、カナダ側は4クラブでホストしてくれました。これは、1クラブが1週間の全てのスケジュール、ホームステイの責任を持ってくれるというシステムです。もちろん、近隣クラブは例会への受入れ、或いはプログラムへの協力を惜しみません。1クラブがホストのゆえに、メンバーとの交流機会も増え、数多くのメンバーと親しく話す機会に恵まれ、彼らが胸襟を開いて心の底から友人として受け入れてくれました。2660地区ではごく少数のロータリアンが団員一人もしくはチームを一日アテンドするだけで、団員との交流の深さについて今考えると多少疑問もわきます。今後、このカナダシステムの我々地区での活用検討の余地を感じました。
 カナダでは過去の団員の数多くがロータリアンとなり、また、団長もその後地区で多いに活躍し、ガバナーはじめ重要なポストを歴任し、RI本部へ出向する素晴らしい人材も輩出しています。今回の訪問でそういう素晴らしいロータリアンと無二の親友になれたことは、私自身のロータリーライフでの最大の財産であります。

カナダGSEチームとの交流

カナダチーム来日初日の両チームの交流は、同じ目的を持つ者として垣根を越えた心のふれあいと友情のスタートでした。それが、彼らの日本滞在の4週間の間に信頼に変っていったのを実感しました。当然、空港では涙の別れがあり、カナダでの彼らとの再会は言葉に表せない喜びでした。夕食会や無数の湖の点在するムスコーカ(Muskoka)での2泊3日のキャンプ等は、我々の心をリラックスさせようとする彼らの最大限の思いやりであり、日本チームもこれを享受しました。共同自炊・花火・即席英会話教室など、彼らと共に過ごした時間は、我々にとってかけがえのない宝物です。
私がこういう両チームの交流に特にポイントを絞り強くバックアップしたのは、今までの2660地区GSE歴でもあまり例もありませんでしたが、この交流が必ずや両チームの今後の交流や団員のロータリーに対する理解向上に最も効果的と判断し、キャシーとも相談し、進めました。おかげで、我々が画策した以上にそれぞれの団員は帰国後一人歩きをはじめ、その後も両国の諸問題・文化等に強い関心を持ち合い、電子メール上でさまざまな意見・情報の交換を行っております。すでに、カナダチームの中にはロータリーに片足・両足ともつっこむメンバーもおり、当チームでもロータリーの活動に興味を持って積極的に参加しており、両チームのリーダーにとって、誠に嬉しく名誉な、最近の心境であります。

職業研修

 団員に関しては夫々の報告にあるとおり、素晴らしいプログラムが準備され、皆大変満足しております。さらに、現地到着後、新しいプログラムの追加に砕身の協力をしてくれたことに大変感謝するとともに、敬意を表したいと思います。 私自身の研修については、現地での研修先で、日本とカナダの商業形態の違いについてのディスカッション及び勉強をしました。

クルーグ社(KRUG Co. Ltd.,Waterloo)
 ロータリアンB.Rubyがオーナーで直々に工場を案内してくれました。木製家具の製造販売業で、70〜75%を米国に輸出。アメリカ政府(ホワイト・ハウス、空軍、海軍等)への納入額第2位という変った会社です。面白かったのは稼働日数が週に4日10時間労働という変ったシステムであること、製品アイディアが自社ブランドというよりもむしろディーラーの指示によるケースが非常に多く、日本とはまるっきり異なるタイプの会社でした。

メイヒュー社(Mayhew Associates,Kitchener)
 B.Rubyの紹介で訪問したスチール家具の販売会社。スチールの単品販売ではなくて、オフィス空間の提案を含めた総合コーディネーターとしての営業を行っている。オフィス空間の色・デザイン・機能性の全てをベースにして総合的オファー(offer)を行う。従業員は12名のうち6名がデザイナーで、コンピューターを使った空間デザインに加えてミニチュアでの情報も並行し、よりユーザーに具体的にアイディア提供をしている。もちろん、スチール製品等の調達に当たっては、カラー・デザイン・機能について製造メーカーに指図する。日本ではまるっきり逆の構図で、製造メーカーが全てに主導権を持っており、中間業者はそれをユーザーに橋渡しするというのが現実であります。

ビジネス・ディーポット(Business Depot,Mississauga & Oxford)
 カナダ最大の文具事務機販売量販店で、2〜3年後には300店舗まで拡張の予定であるとのこと。マネージャーA.Withersが私の職業を理解した上で、店舗内及びバックヤードの見学と写真撮影を許可してくれました。取り扱い品の中で今後の重点商品を聞くと、やはり、日本と同じコンピュータ関連商品(プリンター、インク、etc.)とのことです。あえてパソコン本体を有力商品と言わなかったのは、モデルチェンジが激しく、3ヶ月以内に売り切らないと在庫として抱えることになるため、マージン率も一般商品が30〜35%に対し10%と低レベルだからです。販売方針は店頭販売が圧倒的ですが、カタログ販売も行い、配達サービス(翌日無料)も実施し、きめの細かいユーザーフォローをしているとのことです。近年日本でも、量販大店舗の業界進出は事務用品機器販売業者にとって脅威となりつつあり、今回のカナダでの情報入手は、私自身にとっても敵を知るという素晴らしい機会を得ました。

ゲートウェイ社(Gateway Reproductions Ltd. , Mississauga)
 ロータリアンR.McConnellがオーナーの印刷会社。業務内容はオフセット印刷、カラーオフセット、CDへの印刷がメインです。日本ならCDの印刷はメーカーでオートマチックに行うのが普通と思いますが、海外からの受注で最近始めたところ、今後有望な見通しです。印刷全般については普通のオフセット機ではなくて、コピーマシンを使用しています。特にカラーについては大判のコピーマシンを使い少数ロットの高マージン商売です。日本で言えばコピーショップにあたる内容になっているようです。

一般研修

オンタリオ競売所(Ontario Livestock Exchange)
 牛や豚の競り市で、競り手の早口の合いの手が「バーバラ、バーバラ、バーバラ、バーバラ__」と聞こえ、大変リズミカルで小気味がよく、しばらくの間耳に焼き付いて離れませんでした。この言葉は滞在中、メンバーの間で頻繁に話題にのぼりました。

ノーザン・テレコム社(Northern Telecom,"Nortel",Mississauga)
 ミシソーガ市を代表する、世界的規模の本社を見学する機会に恵まれました。
通称"ノーテル"と呼ばれ、世界第六位の情報通信企業で、玄関を入ると世界各国語で「いらっしゃい」と書かれていました。もちろん日本語、中国語がすぐ目につきました。同社は97年の売上高約150億米ドルに達するグローバル企業で、本社の中はまるで大型展示場のように、ビジネス分野毎に整然とした区分がなされていました。天井が大変高く、ゆったりとした奥行きが感じられ、従業員が自由な発想を巡らすことが出来る、素晴らしいオフィス空間でした。同社は先頃、米国西海岸本拠のインターネット技術を中心とするネットワーク系企業のベイネットワークスとの合併を正式認可されたばかりです。高速進歩を続ける通信技術の中で、通信需要の増加は世界的レベルで拡大を続け、合併によりノーテルに無い分野を取り入れることにより、ノーテル自身の技術高揚をはかり、世界戦略の視野に立って、今後も社業発展に邁進するとのことでした。新会社従業員総数は約8万人へ加えて2万人の研究開発要員と2.5万人のエンジニア要員で、世界150カ国の事業展開と約50個所の研究所を持つ巨大企業です。

陸軍将校クラブ(Royal Canadian Military Institute)
 50年以上の歴史を持つ陸軍将校クラブ。陸軍のさまざまな歴史と象徴エリザベス女王とのさまざまな交流が写真その他の文献で展示されてあり、今なおイギリスへの愛国心が根強いことを痛感しました。この空間は、まさしくイギリスそのものでパブもイギリス風、加えてビールも英国のビールでした。案内してくれたMississauga RCの会長Gerryも大変お気に入りのスポットで、大事な人は必ずここに連れてきていると自慢げに話していました。食事も抜群においしかったです。

芸術センター(Living Art Centre,Mississauga)
 驚いたのは、3階吹き抜けのバルコニー付きのオペラハウス調コンサートホールでした。ヨーロッパの文化の息吹を強く感じました。面白かったのは資金調達が市民から寄付という形で行われましたが、椅子の背にその名前を刻み込んで記念に残していたことです。

クロフォード村落(Crawford)
 オンタリオ州の先住インディアンの村落跡地を復元させてありました。小高い丘の上にちょうど西部劇の砦のように四囲を丸太の壁面で守り、その中に小屋(70〜80人程度が共同生活できる大きな小屋)が二棟あり、倉庫やかまど跡、カヌー等がありました。

ゲンコール社(GenCore Office)
 酪農家共同経営の人工受精用の牛の精液(semen)の供給会社。カナダにとどまらず、世界に輸出しているとのことです。ただ変った会社もあるものだなと思いました。

ティンバー・ジャック社(Timber Jack Inc.)
 林業製材関係の諸機械の製造販売を行う森林の国カナダらしい会社ということで、少し興味を持って見学しました。広い工場に20トン40トンクラスの大型マシンの迫力に圧倒されました。面白いと感じたのは売り上げの波が4〜5年ごとにめぐってくるという説明でした。

トーマス・バス会社(Thomas Built Busses of Canada Ltd.)
 アメリカに本社を持つ主としてスクールバスの製造会社で、その大半を米国に輸出している。黄色のボディーはカナダでも目につくしボーナス旅行のニューヨークでも目ざとく見つけたものでした。同社は米国向けに小型の身障者用のスクールバスも生産していました。地元の新聞ウッドストック紙に我々チームの今回の訪問が報道されました。

ピープル・ケア施設(People Care Health)
 オックスフォード郡にある私立の養護施設。ロータリアンのオーナーの情熱が大変強く感じられ、従業員にそれが確実に浸透しているためか、笑顔できびきびとした行動が目をひきました。施設も大変清潔な感じのする明るい施設でした。さまざまな設備は日本の友達の施設と比べても大差はありませんでした。

 この他、ロータリアンの兄弟の経営する酪農場や煙草農場、メノナイト農場その他数多くの施設見学等、大変楽しく有意義な体験をさせて頂きました。

市長表敬訪問

 カナダのRCは大変地域に根差した、しかも、市民を理解者として巻き込んだ素晴らしいプロジェクトを、過去も現在も展開しており、行政当局でもロータリーに対する評価が大変高く、加えて市長をはじめ多くの優秀な行政官吏が、ロータリーの趣旨に賛同、各地区のロータリークラブの会員として大活躍を続けているため、我々大阪2660地区のGSEチームに対しては、大変な歓待でした。市長自ら記念品をくれたり、議会場を案内、はては記念撮影にも気軽に応じてくれました。ある時には市長の証である首から吊り下げる立派なメダルを私の首にかけてくれたり、市長席・議長席に座って記念撮影しろと逆に催促されたり、ただ恐縮することが度々ありました。以下、訪問市長名を列記しますが、討議の中で特に市議会の合理的な運営に、また、その開放性に驚きを覚えました。特に議員(Councilor)の数であります。議会は、市・町の下部にあたる区の代表各一人により構成されています。カナダの平均的都市では6〜10区に別れており、議員数が6〜10人という大変少ない人数で運営されています。しかも政党色が地方政治レベルではあまり表面に出てきていないようでした。市議会の傍聴は市民に 自由開放されており、質問の機会もルールにのっとってではあるが、認められていました。市民自治がかなりの程度で定着しているということでしょう。

キッチュナー市   City of Kitchener 市長 Carl J. Zehr
ウォータールー市 Waterloo Joan McKinnon
ミシソーガ市 Mississauga Hazel MacCallion
オックスフォード郡  Oxford County John Finlay
インガソール町   Town of Ingersoll Michael J. Hennessy
タビストック町 Tavistock Dave Oliphant
バーリントン市   City of Burlington Robert S. Macissac

カナダのロータリー活動

 カナダはZone22に属し、23地区695クラブ、会員総数3万人弱であります。地理的条件により、その大半は隣接するアメリカ・ロシアと同一地区になっているところが多く、カナダだけの地区はわずか7地区です。大国カナダという我々の概念が、ロータリーの中では主として米国との合同地区という、少し様変わりな様相を示しておりますが、これも、カナダ・米国間の交流の深さによるものでしょう。
 7080地区は48RC会員総数約2130名です。クラブの会員数をみると、80名以上が4RC、50〜79名が11RC、40〜49名が6RC、30〜39名が13RC、20〜29名が8RC、15〜19名が5RC、10〜14名が1RC、とクラブの成り立ちそのものが難しいものもありました。もちろんこれは初めから少なかったのではなく、何らかの理由で退会が起きたためです。主とした要因は、カナダでは60歳を過ぎると引退(Retire)または転職をして、自分の老後の充実や趣味を活かす生活を優先するため、他地域に引っ越すことが非常に多いことによります。日本では、引退後居住地域を変えるなんて、考えられないことであります。

RC事務局―事務局はどこにあるの?―
 原則、事務局をもたないRCが大変多い。その場合、会長が全てを負担し、自分の事務所等を使います。もちろん例会のための鐘、旗等も会長が直接管理し、例会変更の場合は自分で持ち歩きます。当然の事ながら、事務所運営経費は必要ないわけです。

RC年会費―なんでそんなに安いの?―
 平均的に年会費は3〜3.5万円、人数の少ないクラブでは4〜6万円もあるようです。ただし、例会での食事は全て実費(朝食10ドル、昼・夕食16〜20ドル)、アルコールも実費。会費が安いメリットはロータリーを理解し協力できる人であれば誰でも会員になれるわけで、会社員・官吏・会社オーナー・医師・学校教師・シニア・女性・・・等、大変幅が広がっています。過去のGSE団員の多くがその職種に関わらずロータリアンになり、活躍をしています。

RC例会風景―服装が気になりました―
 日本ならSAAまたは副幹事の司会進行で例会が進められますが、カナダでは会長が殆ど一人で例会運営を行います。自ら卓話以外の報告事項等の司会進行をつとめます。日本でのニコニコ箱に相当するものがあり、会員を巻き込んで近況報告等のやりとりをしながら罰金(Fine)や寄付(Donation)を集めていました。
 出席例会での卓話は、市長や市当局者を呼び、市の行政実状、青少年問題やその時々のトピックに対する卓話で、日本とほとんど同じでした。びっくりしたのはその服装です。特に朝昼の例会ではノータイ・ノージャケットに止まらず、作業着(時にはジーンズ・ジャンパー等)のロータリアンを見かけたので聞いてみると、ロータリー活動をきちんとしてもらえれば仕事優先、という方針であり、暗黙の了解でした。移民大国として成長を続ける国の柔軟(flexible)な思考回路の具現でしょう。ただし、古い会員にはやはりスーツ着用にこだわるロータリアンも多くいました。
 例会での出席会員の態度は大変熱心で雑談のざわめきもなく、どこかの国とは大違いだなあと痛感しました。会員の例会出席率は、そこそこのレベルのようですが、例会変更をすると、出席率が意外と悪いようです。

募金活動(Fund Raising)
―市民を巻き込んでの資金調達と、活発な地域密着型の奉仕活動―
 すでにふれてきましたとおり、カナダのRCでの会費は、最低限の経費を賄う程度です。しかしながら、大変活発な地域密着型の奉仕活動をしています。そんな資金どこから?と、疑問に思い、尋ねると、即座に"Fund Raising"と返ってきます。だいたいどのクラブでも似たような調達方法がありますが、大きな特徴は、ロータリアンが自分でお金を出すのではなく、市民にプロジェクトの目的を明確に提示し、理解と協力を求めるものが大半であることです。プログラムの中には特定の目的にではなく一般使途のため定期的に行うものもあります。以下、紹介します。

☆ゴルフ・トーナメント
 ロータリアン及び知人その他一般の人が会費制で参加。特定目的のための寄付を含んだ会費制、加えて会社広告やオークションにより資金を上乗せしている。平均的に200〜300万円の総額に上る募金収益がある。

☆ビンゴ・ゲーム(Bingo)
 会場を借りて定期的に不特定目的で行う。月に2回程度年会24〜30回の開催で地域市民等に対するカード販売を行う。クラブでは専任のロータリアン約10名でチームを構成し、一年間の運営を行う。年間収益200〜300万円。

☆プレジデント・ウォーク(Presidential Walk)
 特定目的(病院援助資金・・等)で行うチャリティー・ウォーク。一般市民等を対象とし、参加者は参加そのものあるいは歩行距離等に対して寄付を払って参加する。100〜300万円の収益。

☆チケット販売
 主として旅行チケットをライセンスを取得し斡旋する。年間収益200〜300万円。

☆オクトーバー・フェスト(October Festival)
 主にドイツ系の町市で行われる10月祭で資金調達をはかる。ダンスパーティーのパーティー券やソーセージ、ビールの販売及び会社の寄付。収益500〜800万円。

☆マラソン・レース
 特定目的により市民向けチャリティーマラソンの実施。50〜100万円。

☆家屋の販売
 ライセンスを取得して一戸建て住宅、老人ホーム(アパート式)等の販売を行う。特定のクラブで現在実施されており、かなり巨額の資金調達実績をあげている。

☆ヨット・レース

☆ダック(あひる)レース
 現在アイディアの段階で、来年実施予定。プラスティック製のあひるのおもちゃを使ってのレース。

実施された奉仕活動の一部を紹介します。
病院への資金援助・・約3000〜4000万円
就労夫人のための託児施設・・約1000万円
数多くの青少年プロジェクト
Food Bank(生活補助者等への週一回の食事提供)
国際プログラム
中南米孤島 Antigua へのスカラシップ・プロジェクト約4000万円

引退(Retire)について

 カナダでは60歳を過ぎると引退する人が大変多い。日本では多くの会社オーナーが子ども等に譲ることを考えますが、カナダの子どもは自分の進路を早くから決めるケースが多く、親の事業を継承しない場合がほとんどです。そのため、所有会社を第3者に売却して引退し、後はゴルフ、旅行三昧等、老後をエンジョイする人、あるいはまるっきり違う職種にチャレンジしようとする人が多い。ロータリアンのほとんどは引退をとり、場合によっては自分の行きたい所に居住地域を変え、新しいクラブに移るケースが多く、思わぬ会員減少に悩むクラブも出てきています。

ホストファミリーについて

第一週
(ウォータールー市・ Bob Weber 氏)
 到着してまず歓迎の日の丸の旗に驚き、開口一番の一言「俺の家はおまえの家、何でも好きなようにしてよい」に彼の心を感じる。トロントの東部オッシャワ市で機械販売会社のオーナーとしてロータリアンになり、会長経験後引退して会社を売却、ウォータールー市に移り住み、現在ビジネスホテルを20人あまりで共同経営する悠々自適の生活を送っている。大変温厚で、ひとなつっこい笑顔を持ち、大変おしゃれなダンディズムの溢れた身のこなし、会話の持ち主。奥さんを近年なくされたので炊事洗濯全て自分でやる姿に限りないヴァイタイリティを感じる。毎朝必ず起きているかどうかの確認のため、ドアの外から「Takashi!!」と声をかけてくれる。アットホームな雰囲気で、私を迎え入れてくれ、ウォータールー市の歴史やRCの様々な活動について情報を提供してくれました。別れ際にはお互い何も言わず、無言で相手の方を抱く手に力が入り、じんときました。

第二週
(ミシソーガ市・Margit & PDG. Charles Woods 夫妻)
 MargitはMississauga-Dixie RCの国際奉仕委員長として一週間の全てのスケジュール・ホスト等を決定・準備し、滞在中ドライバーも兼ねてスケジュールの進行を常に配慮してくれました。肝っ玉母さんながら気配りの細やかな女性でした。ご主人のCharlieは歯科矯正士で、7080地区97-98年のガバナーでした。夫妻共々大変な親日家で、過去に二人息子の長男が青少年交換で訪日し、また、福知山市より青少年交換の高校生を受け入れ、私達の滞在時同じく青少年交換で来加中の女子高校生のめんどうも積極的に見ていました。Charlieとは毎夜主にロータリー談義を重ね、彼のロータリーに対する理解と博識に大変鼓舞されると共に、RI本部との交流の話をいろいろ聞くことができました。特に次年度のRI会長予定者とは大変親しい間柄ということを聞き、この友達の素晴らしさを実感しました。Farewell partyでは彼の故郷英国のタータンチェック・スカートの正装で、我々チームメンバーを驚かせてくれました。

第三週
(オックスフォード市・ Paul & Carol Turner 夫妻)
 物静かな英国紳士と上品で気品の溢れた奥さんでした。彼もやはり引退後現在の大邸宅(1832年Captain Drew, retired officer, が建築した往時のままの建物)を購入。ロータリー歴は前の地で17年、Woodstock Oxford RCで10年、計27年。彼らは日本に大変興味を示し、持参した大阪紹介のビデオを毎夜楽しみながら一刻を過ごしました。特に今週のホストは大変格調の高い英語と気品に少し気後れを感じたが、必死にコミュニケーションをはかり、別れ際には私の英語を大変誉めてくれ、多いに気を良くしました。

(Bill & Margaret McLeish 夫妻)
 オタワで病院医師を勤めた後引退し、Woodstockに引っ越し、養蜂業を始めたばかりの入会2年目のロータリアンと大変話し好きなおばさん(私とあまり年がかわらないのに_)でした。Billは割と口数が少ないが、話題が豊富でした。たった二日の滞在でしたが、帰宅が連夜12時近かったにもかかわらず、いやな顔ひとつせず、笑顔で「お帰り」と声をかけてくれ、自分で吟味したワインとおつまみを出してくれ、約2時間の会話を楽しみました。やはり、日本に対する好奇心が旺盛で、一方的に質問に明け暮れました。

第四週
(バーリントン市・ Wayne & Susan Habin 夫妻)
Wayneは保険会社に勤務し、開放的で物事に頓着しない大らかな性格で、大変アメリカ人ぽいロータリアンでした。Susanはビジネス学校の役員教師をつとめ、インテリジェントに溢れ、細やかな心遣いと言葉づかい(文法・口語の両面とも)の素晴らしい女性でした。Wayneは昨年大開腹手術をしたばかりで腹部に傷痕が残っているにもかかわらず、我々のチームのプログラムの進行を精力的にチェックしてくれました。ニヤッと笑う笑顔は映画俳優のよう、ダンディズムに溢れる何とも素敵なロータリアンでした。初日のマラソン応援の際、コンバーチブル車(オープンカー)で送ってもらい、帰国後も同車が大変気に入っています。帰国直前に荷物が重くなりすぎたため、別便で送る話をすると、空港や郵便局へ問い合わせBest Wayを必死に検討してくれ、最終、船便で大阪送りにしました。(後日談ですが、ニューヨークからの団員の船便は2ヶ月で大阪着、カナダからの私の荷物は4ヶ月かかり、御礼のメールに「私のランニングシューズは4ヶ月の船旅の間船上を走り回っていたようで、大変疲れた表情をしていた」と書いたところ、次のようにジョークに溢れる返信がありました。「舟から海に飛び込まなくてよかったですね。」

最新の産業及び経済事情

 経済の中心地トロントを抱えるオンタリオ州は人口約1100万人と国全体の3分の1以上を擁し、国内総生産(GDP)が約40%をしめる。オンタリオ州の主な産業は自動車生産(カナダ全体の90%を生産)、食品に続き情報通信(IT)産業が主流を占める。特に、IT産業の振興には最も力を注いでいる。州内に8000以上のIT企業があり、特に有名な大企業にはGSE一般研修で訪問できたNortel社、ニューブリッジ・ネットワーク社(デジタルネットワークの整備・保守)、エイリアス・ウェイブフロント社(ソフト開発)、さらにIMAX シアターで有名なIMAX Corporation(3Dグラフィック映像開発)がある。高度な技術水準、人材に加えて北米自由貿易協定(NAFTA)により米国市場と一体となって国際競争力を強めている。さらに企業、大学等の相互情報交換の先進性もIT事業成長に寄与している。オンタリオ州の経済インフラの特徴に
(1)半径800キロ圏内にニューヨーク・シカゴ等北米主要都市が含まれ、1億3000万人の消費者が住む。
(2)各種規制緩和でビジネス展開に適している。
(3)国際的水準を誇る大学研究機関の存在
があり、ビジネス上の好立地を見込んでの海外からの直接投資と共にオンタリオ経済が拡大を続けてきた。そのGDPはG10に匹敵するくらいの規模である。

カナダの医療システム

 病院は都市に平均的に1院しかなく、他の施設としては、さまざまな診療科目の開業医が一つのコンパートメントに入居し、診療活動を行っており、このようなコンパートメントが市内には数多くある。一つのコンパートメントには10〜20人の開業医が同居し、受付等のスペース(看護婦も含む)を共用して経費の節減を計っている。診療費は原則として全額国家もしくは州の負担であるが、それは通常の身体的機能にかかる費用とする。薬剤は薬局で販売され、当然有料である。開業医は国または州に診察費を請求し、支払いを受ける。診療費はその高い所得税(20〜40%)により賄われているものである。

エピソード

 団員5人1ヶ月の滞在でしたので、さまざまなエピソードが生まれました。

☆キャプテン
 団長は普通Team Leaderと呼ばれていますが、団員の一人が間違って「キャプテン」と呼んだのをたまたま同席していた他の団員やカナダチームの団員達が言葉の響きが良いので、私のことを冗談半分でその後「キャプテン」と呼んだので、これが私のニックネームになりました。現地では"Captain Katoh"が通り名でした。

☆パパパ パッパ パーン! チャージ!

 トロントに本拠を置く大リーグ"ブルー・ジェイズ"での試合観戦時にその攻撃時にバックスクリーンに突然大きな手がうつり、観衆に拍手を促し、次にファンファーレが「パパパパッパパーン! 」と鳴り響き、観衆全員が声をそろえて「チャージ!」と大声で歓声を送ります。(日本語で言えば、「行け!がんばれ!」のような意味です)そのテンポの良さが気に入り、団員の音楽家であるKeikoの指導のもと、たちまちこのリズムを習得しました。以後、我々チームのこのデモンストレーションが最大の武器になりました。現地ロータリアンの前でこのファンファーレと「チャージ!」の掛け声を披露すると、とても喜ばれました。このエールはカナダ名物のアイスホッケーでも使われており、カナダ人にとって一つの生活文化であり、我々はその理解者として快く彼らに受け入れられ、彼らの厚い胸と腕でがっちりと受け止められたのでした。

☆高所恐怖症
 トロント名物約600メートルの高さを誇るCNタワーに登りました。屋上階にガラス床(地上が蟻のごとく見えていました)があり、女性団員全員その上に寝転んで写真撮影。キャプテンもどうぞ、と言われたのですが、実は高所恐怖症であることを言い出す機会がなく、意を決して寝転びました。ところが他日、やはり非常に高い市民ホールの屋上へ上がったりすることがありましたが、不思議と以前ほど高さに対する恐怖や違和感が薄れているのに気がつきました。団員のみなさん、アリガトウ。(ただし、今一人、高所恐怖症のままの団員がおります。さて、誰でしょう?)

☆ムース(Moose)の角
 カナダでの第一週のある日、カナダチームとの再会の夕食会が"Moose Winooski's"というレストランでありました。カナダチームの滞在初日が私が誕生日だったことを彼らが覚えていてくれて、少し遅い誕生祝いを画策してくれました。実は、彼らとの会話を楽しむうち、突然、女性が大声で、あるテーブルの男性に対する何かのお祝いを衆人監視のもとではじめ、最後に顔にパイを押し付けるパフォーマンスを行いました。次に私の名前が呼ばれたので、てっきりパイが来るのかと腹をくくったところ、ムース(鹿)の角のヘルメットをかぶせられました。(一安心。)皆に精一杯の愛敬をふりまきました。

☆変な日本語
 カナダチームは来日前に日本語を猛勉強して来ていました。ところが、そのアクセントが非常におもしろかったのです。たとえば、「スミマセン」は普通一定のトーンで話しますが、彼らは「ミ」にアクセントを入れて高く発音します。また、「クダサイ」は「ク」に強いアクセントを入れて発音します。しかも、この「クダサイ」を英語の"Please"(おねがいします)の意味と思って、連発していました。
また、彼らは自分達の発音用に、日本語の発音に英語の単語をあてはめていました。たとえば、「ハジメマシテ」は「Ha-Gee-May-Mash-Tay」、「ヨロシク」は「Yo-Losh-See-Kuu」といった具合でした。最初、彼らのスピーチ原稿を見せてもらいましたが、正直何が書いてあるかわかりませんでした。ややあって、これが日本語の発音ということがわかりました。
 彼らのこの変なアクセントが実は我々チームに蔓延しだし、現地に入ると皆の日本語が少し変になり、お互い顔を見合わせて笑い転げたものでした。

☆ゴルフ逸話
その1、バッグがカートからドサリ!
 カートでフェア・ウェイを走行中、突然ドサリと音がしたので振り返ると、なんと、バッグがカートから落ちている!なのに、当の団員は知らぬ顔で自分のボールの所へ行っていた。

その2、見事なからぶり
 実は何故か、その瞬間、空振りした本人と笑い転げるパートナーのショットがカメラに写っており、後日、皆の知れるところとなりました。

その3、ボールがカナダ・ギース(あひる)を直撃!
 ゴルフ場には野生のギースがそこら中歩き回っており、あぶないなと思っていた矢先、団員のショットがある一羽のギースを直撃!身動きしない空白時間の後、仲間のギースが大騒ぎし、少しして羽をバタバタさせよたよたと歩き出し、我々はホット一息。ところが、ギース達はその後も我々を(特になぜわかるのか、ショットした団員を)睨み付けたり、後を追いかけて来たり、大騒動でした。ギースさん、ごめんなさい。

 その他、紙面には表せないほど数々のエピソードがありました。

感謝

 今回のGSEで全面的にバックアップ頂いた7080地区のGovernor Dr. Ralph W.Adams、Dist.GSE Chair R'n Norma Gamble、Coordinator R'n Norman Vreuge、ホストクラブの会長をはじめ会員の皆様、お世話になった全てのロータリークラブ、ロータリアン、および方々に心より御礼と感謝を申し上げます。
 また、2660地区の吉川ガバナー、地区松岡GSE委員長、すべてのクラブの皆様方に厚く御礼と感謝を申し上げます。


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